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僕らはどうやって情報を仕入れるか?(天野彬『シェアしたがる心理〜SNSの情報環境を読み解く7つの視点〜』を読んで)

 

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

シェアしたがる心理~SNSの情報環境を読み解く7つの視点~

 


大規模なアンケート調査やインタビュー調査から、我々のSNSへの投稿動機を解明しようとしています。

Amazon Unlimitedで読めます。

 

読んでみると、今をときめく(?)若者としては「まあ、そうだよね」みたいな反応をしてしまう内容かもしれません。

若者社会・ネット社会で生きる中で当たり前だと思っていたことを改めて実証してくれている、という言い方もできます。

結論部分はググると出てくるので気になる人は調べてください。

 

じゃあなんでこんな文章をシコシコ書いているのか。

それは、我々の情報収集法の変化について述べている箇所が面白かったからです。

具体的には、今自分でも使った「ググる」が過去のものになりつつある、という部分です。

 

今回の調査からも、 SNSを使う目的として「情報収集・閲覧」を挙げるのが 52・3% という結果を得ている。 人とつながり合う場としての機能はもちろん、いまではSNSはニュースを得る場という色彩を強めている(本文より)

今回の調査というのは、電通総研が行なったアンケート調査のことです。

このように、我々はSNSを情報を得る場として認識し始めています。

 

そのような現象をこの本では

ググる」から「タグる」へ

と表現しています。

これまで、我々は情報を得たいなら即座に「ググって」いました。

しかし、これからはタグ(#〜)での検索に代表されるような、SNSでの「手繰る」ような情報収集が主流になっていくらしい。

 

この本では、このようなユーザー主体の、言い換えればボトムアップ型の情報収集が現代ネット空間の特徴だと述べています。

なるほど確かに、情報が氾濫している今のネット空間では、タグという1つの網である程度情報量を制限してから、手繰るように目当ての情報を探すのは合理的な行動かもしれません。

 

最近、SNSは良くも悪くも「情報を整理する機能」を持っているように感じます。

僕は正直、ググって出てきたよく知らんやつが書いたウェブ記事よりも、SNSで多少なりとも繋がった知り合いの投稿を信じます。

情報過多の時代に生きる僕にとって、Googleという大海原よりも、自分のフォローフォロワーしかいない池に閉じこもっていたほうが断然楽なんです。

僕にとっては、SNSの利用によって情報を集めるというよりも、目に入る情報を厳選している(と思っている)のです。

 

この「フィルタリング」の危険性については、様々な研究者が指摘しているところでもあります。大家で言えばキャス・サンスティーンが有名です。

#リパブリック: インターネットは民主主義になにをもたらすのか

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フィルタリングによって、我々は自分にとって心地良い情報だけを仕入れるようになり、知らず知らずのうちに同族集団の中に閉じこもっていきます。

そして同時に、対抗する性質をもつ集団への理解が難しくなっていく。

SNS上の右翼vs左翼みたいな感じで。

 

僕を含めた現代人達は「自分主体」の情報収集をしていると思い込んでいます。

しかし、本当にそうでしょうか。

「フィルタリング」の心地よさに溺れているだけではないでしょうか。

 

まあでも、耳が痛い情報をわざわざ仕入れるのもどうかしてると思うんですよね。

皆さんはどう思いますか。

「皆さん」って、誰のことなんですか。

 

以上です。