TYCLWK

Things you can live without knowing

宗教の評価はどのように決まるか

世の中いろいろな宗教がありますが、何となくそれらには序列があるような気がしています。

神(のようなもの)がいて、教会があって、修行したり何か唱えたりするような実践があって、その人たちにとっての理想的な社会を目指していて…。どの宗教も、基本的には似たようなことをしています。

それでも私たちは、カトリックプロテスタントは権威があるような気がするし、仏教や神道は生活に根付いている気がするし、新興宗教は胡散臭く感じないでしょうか。

やっていることや目指しているところは大体同じなのに、どうしてこうも評価が分かれるのでしょうか。

 

歴史の長さ

f:id:tomozou365:20200131002026p:plain

歴史が長い宗教ほど正統(当)なものだ、という考え方があります。

三大宗教のような今日メジャーな宗教はとても歴史が長いので、ある程度その通りな気もします。

そもそも、多くの人に受け入れられているからこそ長く続いているのでしょう。

ただし、ユダヤ教キリスト教ではユダヤ教のほうが歴史が長いのに広まっていません。

また、新宗教新興宗教・新新宗教など、それらのカテゴリーの中では結構な歴史の差があるのに、どれもそんなに印象や評価が変わらない気もします。

 

親しみやすさ

f:id:tomozou365:20200218214240p:plain

私たちが良い評価を下している宗教は、生活に根付いていて、親しみやすい宗教なのかもしれません。

クリスマス、バレンタイン、初詣、葬式など、メジャーな行事の元になっている宗教は、だいぶ社会に受け入れられているものではないでしょうか。

また、何かと危険なイメージが伴うイスラム教も、ハラルフードを食べると身近に感じませんか?

日本は季節によっていろいろな宗教にルーツのある行事を実践する国です。

そのため、どれだけ親しみやすいか、どれだけ生活になじんでいるかによって、宗教の評価はガラッと変わるのではないでしょうか。

 

権力との結びつき

f:id:tomozou365:20200218214509p:plain

社会に受け入れられている宗教は、時の権力と結びついている気もします。

今の日本で言えば、政権与党である自民党神道公明党創価学会

昔の日本でも、宗教にとって秀吉や信長、幕府に保護されることがとても大事なことでした。

また、アメリカでは大統領が聖書に手を置いて宣誓するし、福音派共和党の大切な支持基盤です。

このように権力や政治と深く結びついている宗教ほど、その社会で受け入れられているとすることができるかもしれません。

 

ただし、権力が絡んでくるからこそ、それに対する拒否反応や争いを生んでいるという現状もあります。

ある権力が、特定の価値観の保護のために特定の宗教を保護する。その宗教も権力を利用して社会でのし上がっていく。

この過程で、その価値観に対立する別の価値観が社会で排斥されていくことがあるとすれば、これは大きな問題・争いに発展します。

だからこそ、権力と宗教の関係は常に注意深く観察する意味があると思います。

 

宗教と価値

ここまで書いてきたように、宗教の序列は、様々な変数で決まるものです。

いや、どこまでいってもカッチリとは決まらないものですね。

それでも、社会の中で、特定の宗教がどのように受容されているかを見ていくことは、特定の価値観がどのように受容されているかを見ていくことにつながる、とても大切なことだと思っています。

今の日本では、どのような価値観が称揚されているでしょうか。

その背景には、どのような宗教が存在しているでしょうか。

 

 

現代日本の宗教事情〈国内編I〉 (いま宗教に向きあう 第1巻)

現代日本の宗教事情〈国内編I〉 (いま宗教に向きあう 第1巻)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2018/09/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神 (岩波文庫)